中等部3学年のチャレンジ問題−物質量と気体編−です。基本から難問まで幅広くありますから,頑張って下さい。また,各問題の解答もあります。きちんと最後まで解いてから答えを合わせましょう。


1 27℃,3.0atmで5.0lの体積を占める酸素の物質量は何molか。@〜Dのうちから1つ選び記号で答えよ。
  @0.24   A0.46   B0.61   C0.82   D0.97

 

2 炭素(黒鉛)Cが完全燃焼すると,二酸化炭素CO2を生じる。
(1)この反応を化学反応式で表せ。
(2)3.0gの炭素は何molか。
(3)3.0gのCと反応する酸素O
2は何molか。
(4)3.0gのCと反応する酸素は何gか。
(5)3.0gのCが完全燃焼して生じる二酸化炭素は何molか。
(6)3.0gのCが完全燃焼して生じる二酸化炭素は,0℃,1気圧で何
lか。

 

3 次の各問いの答えとして,最も適当なものをそれぞれの解答群より選び,記号で答えよ。

(1)分子量Mの理想気体がW[g]あり,圧力p[atm],絶対温度T[K]において体積V[l]を占める。また,気体定数をR[atm・l/(mol・K)]とするとき,気体の分子量Mを表す式はどれか。
 @RT/pV  ApV/RT  BWT/pV  CpV/WT  DWRT/pV  EpV/WRT
(2)理想気体の性質に関する次の記述のうち誤っているものはどれか。
 @分子の体積は無視できる。
 A分子間に働く相互作用は無視できる。
 B低温にして加圧すると液化する。
 C絶対零度で体積はゼロとなる。
 D体積は絶対温度に比例し,圧力に反比例する。
(3)27℃,1.2
lの理想気体を圧力一定のままで1.5lとするには,温度を何℃にすればよいか。
 @34℃  A68℃  B80℃  C102℃  D138℃ E196℃ F235℃ G267℃
(4)容器に理想気体Aを一定量封入し,圧力を測定したところ1.00atmであった。次に温度を60℃上げ,再び圧力を測定したところ1.20atmとなった。ただし,容器の体積は変化しないものとする。
 (a)容器内の圧力が1.00atmのときの絶対温度はいくらか。
  @273K A287K B300K C317K D330K E346K
 (b)容器内の圧力が1.00atmのとき,理想気体Aの密度が1.14g/
lであるとすると,気体Aはどれか。
  @水素 A窒素 B酸素 C二酸化窒素 D二酸化炭素 Eメタン
(5)1.0atm,27℃の水素2.0
lと窒素3.0lとを,2.0lの容器に入れ87℃とした。このとき,容器内の全圧は何atmか。ただし,気体はすべて理想気体であり,反応はしない。
 @2.6atm A3.0atm B3.4atm C4.0atm D4.5atm E5.2atm F5.8atm G6.2atm

 

4 ある容器に,標準状態のヘリウムを満たしたところ2.00gのヘリウムが入った。次に,この容器を真空にしてから,ヘリウムとアルゴンからなる混合気体を標準状態でこの容器に満たした。このとき,混合気体の質量を測定したところ8.00gあった。次の各問いに答えよ。(1),(3)は少数第1位まで求めよ。
(1)容器の体積は何
lか。
(2)混合気体の見かけの分子量はいくらか。
(3)137℃における混合気体の全圧および混合気体中のヘリウムの分圧は,それぞれ何atmか。
(4)混合気体中のアルゴンの分圧が1.00atmになった時,この容器は破損した。このときの温度は何℃か。

 


解答

1 B

【解説】気体の状態方程式PV=nRTより,物質量nを求める。
 n=PV/RT=3.0×5.0/0.082×300=0.61(mol)

 

2 (1)C + O2 → CO2  (2)0.25mol (3)0.25mol (4)8.0g (5)0.25mol (6)5.6l

【解説】

 0.25molのC3.0gは,3.0/12=0.25(mol)。C1molとO21molが反応し,CO21molを生じる。したがって0.25molのCとO2が反応し,0.25molのCO2を生じる。
  O
21molはO2=32(分子量)だから32g
  CO
21molは0℃,1気圧で22.4l
  0.25×32=8.0(g) 0.25×22.4=5.6(
l

 

3 (1)D  (2)B  (3)C  (4)(a)B (b)A  (5)A

【解説】
(1)理想気体の状態方程式を変形すればよい。
(2)理想気体における仮定は次の通りである。
 1.気体分子自身の体積は0である。
 2.分子間に分子間力は働かない。
 3.どのような条件でも液体や固体にならない。
  また,理想気体は理想気体の状態方程式を満たすので,ボイル・シャルルの法則も満足する。シャルルの法則で絶対温度が0のとき,体積は0となる。絶対零度では,分子運動自体が止まってしまうので,これ以下の温度は存在し得ない。
(3)圧力が一定のとき,体積Vと温度Tの間に成り立つ関係を求めるためには,シャルルの法則V/T=(一定)を用いる。このとき,温度の単位として[℃]ではなく[K]を用いる点に注意すること。求める温度をt[℃]とすると,シャルルの法則より
  1.2/(273+27) = 1.5/(273+t)   ∴ t=102[℃]
(4)(a)容器の容積をV[l]としてボイル・シャルルの法則を用いればよい。求める温度をT[K]とすると,
  1.00×V/T = 1.20×V/(T+60)   ∴ T=300[K]
(b)理想気体の状態方程式pV=nRTにおいて,気体の密度をd[g/l],質量をw[g],分子量をMとすると,d=w/V, n=w/Mであるからp=dRT/Mとなる。与えられた数値を代入して
  1.00=1.14×0.082×300/M ∴ M=28.044≒28.0
よって,気体はAは窒素N
2である。
(5)まず,1.0atmの水素2.0lと窒素3.0
lを27℃のままで2.0lの容器に入れた状態を考える。このときの容器内の圧力をp[atm]とすると,ボイルの法則より,
  1.0×2.0+1.0×3.0=p×2.0 ∴ p=2.5[atm]
 次に容器内の温度を870℃にした状態を考えればよい。このときの容器内の圧力(全圧)をp'[atm]とすると,ボイル・シャルルの法則より
  2.5×2.0/(273+27) = p'×2.0/(273+87)    ∴ p'=3.0[atm]

 

4 (1)11.2l  (2)16.0 (3)全圧…1.5atm ヘリウムの分圧…1.0atm (4)547℃

【解説】
(1)気体の状態方程式を変形すると V=wRT/PM が得られる。ヘリウムHeは単原子分子で,その分子量は4.0であるから,
  V = 2.00×0.082×273/1.0×4.0 = 11.2(
l)
(2)混合気体の見かけの分子量は,標準状態で22.4
lの体積(1mol)の質量から,グラム単位を除いたものである。いま,この混合気体の体積は標準状態で11.2l(0.5mol)あり,その質量が8.00gであるから,22.4l(1mol)では16.0gとなる。したがって,見かけの分子量は16.0である。
(3)He,Arの物質量をそれぞれ
xmol,ymolとする。両物質量の和は0.5mol,質量は8.00gであるから,次式が成立する。
  
x + y = 0.5 4.0x + 40y = 8.00 したがって,x=1/3(mol), y=1/6(mol)
 一方,混合気体の137℃,11.2
lにおける全圧は,次のようになる。
  P=nRT/V = 0.5×0.082×410/11.2 = 1.5(atm)
 ヘリウムの分圧は,(全圧)×(モル分率)で求められる。
  分圧 = 1.5×(1/3)/(1/3+1/6) = 1.0(atm)
(4)Arの分圧が1.0molになる温度を考える。137℃すなわち410KでのArの分圧は,1.5-1.0=0.5(atm)であるから,この分圧が1.0atmになる温度を
x(K)とすれば,次式が成立する。
  P1/T1 = P2/
x  ∴x = T1P2/P1 = 410×1.00/0.500 = 820(K)
 したがって,820 - 273 = 547(℃)である。

 


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