1.塩酸(HCl)と水酸化ナトリウム(NaOH)の場合

電離

 念のためにそれぞれの物質の電離の様子を確認しておこう。
塩酸の電離は  HCl → H + Cl
水酸化ナトリウムの電離は  NaOH → Na + OH

準備

塩酸と水酸化ナトリウムを用意します。

 塩酸を容器にとります。

 図のように体積がで、(水素イオン)が2個、(塩化物イオン)が2個含むものとします。

 

水酸化ナトリウムをピペットにとります。

 図のように体積がで、(水素イオン)が1個、(塩化物イオン)が1個含むものとします。

step1はじめの塩酸についてイオンの量を考えてみよう。

 水溶液中を電流が流れるのはイオンのはたらきによるのだから、一定の体積中にどれだけのイオンが含まれるのかを考えなければいけません。
 この場合、体積がで、含まれるイオンは全部で個だから、
  4/5=0.80
体積1あたり0.80個のイオンが含まれることになる。

step2水酸化ナトリウムを加えよう。

上のピペットの中の水酸化ナトリウムが容器に加えられると、どうなるだろう?下の図のようになるね。
 

 ここで、が出会うとすぐに HO つまり水になってしまい、まわりにある水と区別が付かなくなってしまう。だから上の図から水1分子ぶん、つまりを1個ずつ消さなければならない。すると、次の図になるね。

 では、一定の体積中にどれだけのイオンが含まれるのかを考えよう。
 この場合、体積がで、含まれるイオンは全部で個だから、
  4/6=0.67
体積1あたり0.67個のイオンが含まれることになる。

step3さらに水酸化ナトリウムを加えよう。

上のピペットの中の水酸化ナトリウムが容器に加えられると、どうなるだろう?下の図のようになるね。
 

 またが出会うから、1個ずつ消さなければならなくなる。すると、次の図になるね。

この状態は H と OH とのどちらもない状態だね。つまりこの溶液は中性だ。

 では、一定の体積中にどれだけのイオンが含まれるのかを考えよう。
 この場合、体積がで、含まれるイオンは全部で個だから、
  4/7=0.57
体積1あたり0.57個のイオンが含まれることになる。

step4さらに水酸化ナトリウムを加えよう。

上のピペットの中の水酸化ナトリウムが容器に加えられると、どうなるだろう?そろそろつかめてきたかな。
 

 今度はが出会わない。つまり中和はおこっていないで、混ざり合っただけだね。
 また、一定の体積中にどれだけのイオンが含まれるのかを考えよう。
 この場合、体積がで、含まれるイオンは全部で個だから、
  6/8=0.75
体積1あたり0.75個のイオンが含まれることになる。

step5念のためにもう1回だけ水酸化ナトリウムを加えよう。

上のピペットの中の水酸化ナトリウムが容器に加えられるよ。これで終わりにしよう。
 

 今度は体積がで、含まれるイオンは全部で個だから、
  8/9=0.89
体積1あたり0.89個のイオンが含まれることになる。

結果のまとめ今までの結果をまとめるよ。

加えた水酸化ナトリウムの量  1  2  3  4  5
体積1あたりのイオンの数 0.80 0.67 0.57 0.75 0.89

 step3つまり中性のときのイオンの数が一番少ないね。このときが電流が最も流れにくいということがわかる。だけど、イオンが0ではないから、電流が流れないということではないね。グラフにすると次のようになるのがわかったかな。

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