無名草子・演習
「さても、この『源氏』作り出でたることこそ、思へど思へど、この世一つならず、めずらかに思ほゆれ。まことに、仏に申し請ひたりけるしるしにや、とこそおぼゆれ。それよりのちの物語は、思へばいとやすかりぬべきものなり。かれを才覚にて作らむに、『源氏』にまさりたらむことを作りいだす人ありなむ。わづかに『
』『竹取』『住吉』などばかりを、物語とて見けむ心地に、さばかりに作り出でけむ、凡夫のしわざともおぼえぬことなり」など言へば、また、ありつる若き声にて、「いまだ見侍らぬこそ口惜しけれ。それを語らせたまへかし。聞き侍らむ」と言へば、「さばかり多かるものを、そらにはいかが語り侍らむ」と言うへば、「さばかり多かるものを、そらにはいかが語り聞えむ。本を見てこそ言ひ聞かせたてまつらめ」と言へば、「ただ、まづ今宵おほせられよ」とゆかしげに思ひたれば、「げにかやうの宵、つれづれ慰むべきわざ」など口々言ひて。
問題1 青字の傍線部「こそ」の結びを抜き出しなさい。問題部分をクリックすると解答が出ます。
問題2 赤字の敬語の種類を答えなさい。正解と思うところのクローバーをクリックしなさい。
問題3 「この世一つならず」の意味として正しいと思うもののクローバーをクリックしなさい。
この世では一度もめぐり会えないような
現世だけでなく前世の因縁もあるかのような
今の世の中ではとても作ることの出来ないような
この世にあるものとは思えないほどに
世間にまたとないと思われるほどに
問題4 「やすかりぬ」の意味として正しいと思うもののクローバーをクリックしなさい。
問題5 「かれ」とは何を指しますか、正しいと思うもののクローバーをクリックしなさい。
問題6 文中の空欄「
」に入る物語として正しいと思うもののクローバーをクリックしなさい。