韓非子・口語訳

 客有教燕王為不死之道者。王使人学之。所使学者未及学而客死。王大怒誅之。王不知客之欺己、而誅学者之晩也。夫信不然之者而誅無罪之臣。不察之患也。且人所急無如其身。不能自使其身無死、安能使王長生。

 客(諸国を遊説する士)で燕王に不死の道を教えようとする者がいた。王は人に命じてそれを学ばさせた。学ばさせている者がまだ学び終えないうちに客は死んでしまった。王は大いに腹を立てて、学習していた人を責め立てた。追うは客が自分をだましていたことに気付かずに学習していた人が(身につけるのが)遅いことを責めたのである。(このように)そもそもありもしないものを信じて罪のない家臣を責めたてた。これは事情をよく理解していないための害である。また人にとって大切なものは自分の身に及ぶものはない。自分からその身を不死にすることも出来ないで、どうして他人である王に長生きをさせることが出来ようか(出来るはずがない)。

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