歴史物語
四鏡:『大鏡』を筆頭に、四つの「鏡」物が成立しました。「鏡」は歴史を写すものという意味です。
| 書名 | 成 立 |
書かれている時代 |
特 色 |
| 大鏡 | 12世紀中頃。作者不明。 | 天皇本紀は55代文徳天皇850年から、68代後一条天皇の1025年まで。 | 紀伝体(個々の伝記を重ねて歴史を記述する方式):藤原氏が権力を持って行く経緯を多角的にとらえる。 |
| 今鏡 | 1170年。藤原為経作といわれる。 | 『大鏡』を引き継ぐ形で1025年から、80代高倉天皇の1170年まで。 | 紀伝体 よく整理されているが平板・単調。 |
| 水鏡 | 12世紀末。中山忠親作といわれる。 | 初代神武天皇から54代仁明天皇まで。『大鏡』の前に当たり、記述されている時代が最も古い。 | 編年体(年代順に歴史を記述する方式):先行する漢文の歴史書『扶桑(ふそう)略記』を仮名書きにし、作者の感慨が加えられている。 |
| 増鏡 | 14世紀中頃。作者は、二条良基、吉田兼好など、諸説ある。 | 『今鏡』を引き継ぐ形で81代安徳天皇の1180年から96代後醍醐天皇の1333年まで。 | 編年体:豊富な資料を駆使して、公家の優雅な生活を描く。 |
その他の歴史書
| 栄華物語 | 11世紀末。作者不明。複数の作者が追加していったものか。 | 59代宇多天皇の880年から73代堀河天皇の1092年まで。 | 編年体:『大鏡』と共通する事項が多いが、王朝への憧れがあって、天皇・貴族に対する批判はない。 |