作者について |
【作者】柳宗元:唐代の人。政治改革に失敗し左遷され、不遇のうちに死ぬ。唐宋八大家の一人。
唐宋八大家について |
唐宋八大家とは、韓愈・柳宗元・欧陽脩・蘇洵・蘇軾・蘇轍・曽鞏・王安石を指します。
そのうち、韓愈・柳宗元は唐代の、そして欧陽脩以下は宋代の文人です。
彼らの文学上の功績は、文体の変革にあります。それまで、中国の知識人は、内容を軽視し、形式美にとらわれた四六駢儷文(べんれいぶん)を専ら使っていました。
これを内容を重視した、分かりやすい達意の文章にしてゆくことが、彼らの文学活動における眼目でした。その際に彼らが手本としたのは、古文でした。「史記」や「春秋」などですね。よって、この文学運動は古文復興運動と呼ばれるのです。
彼らは文人としても、重要な位置を占めますが、同時に、思想的な営為においても、見逃せないものがあります。それは一言にして言えば、廉士たらんとする伝統的な中国知識人の理想像を理念として掲げた点です。もっとも、実生活をみてゆくと、それと矛盾したところもあるのですが、少なくとも文章を見るかぎりではそう言えるわけで、官僚論、国家論、教育論等を通してそれらを訴えました。その点も知識としてもっておくと、彼らの文章を読んでゆく際に役立つと思います。
唐宋八大家文は、国立文系、上智でよく出題されます。それらの大学を受験する諸君は、文学史、思想史上における彼らの位置についても、勉強しておく必要があります。