菅 公 配 流 ・ 演習
次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。○の字はプリントで確認して下さい。
筑紫におはします処の御門かためておはします。大弐のゐどころは遥かなれども、楼のうへの瓦などの、心にもあらず御覧じやられけるに、又いとう寺のありければ、鐘の声をきこしまして、作らせ給へるぞかし。
都府楼○看瓦色 観音寺只聴鐘声
是は文集の白居易の「遺愛寺鐘欹枕聴、香○峯雪○簾看」といふ詩にまさざまに作らしめ給へりとこそ、昔の博士どもは申しけれ。
又かの筑紫にて、九月十日菊の花御覧じけるしをついでに、いまだ京におはしましし時、九月の今宵、内裏にて菊の宴ありしに、此の大臣の作らしめ給へりける詩を、帝かしこく感じ給ひて、御衣賜はせ給へりしを、筑紫にもて下らしめ給へりければ、御覧ずるに、いとど其の折おぼしめしいでて、作らしめ給ひける。
去年今年侍清涼 秋思詩篇独断腸
恩賜御衣今在此 捧持毎日拝余香
此の詩いとかしこく人々感じ申されき。
此の事もただちりぢりになるにもあらず、かの筑紫にて作り集めさせ給へりけるを、書きて一巻とせしめ給ひて、後集とぞ名づけたり。又をりをりの歌を書き置かせ給へりける、おのづから世に散聞えしなり。
問題1 青字・アンダーラインの部分の助動詞の文法的意味を答えなさい。そこをクリックすると答えが出ます。
問題2 「まさざまに」の意味として適当なものはどれですか。
問題3 「帝」とは誰ですか。
問題4 「独」は誰ですか。
問題5 「おのづから世に散聞えしなり」の意味として適当なものはどれですか。
いつのまにか散り散りになったということだ。
いつのまにか聞かれなくなったそうだ。
自然に意味が分からなくなってしまった。
自然に世間に広まっていったのだ。
自分で世の中に広め申し上げたのである。